モンテッソーリ教育が近年話題になっていますよね。
良いと評判なら育児に取れり入れてみたいけれど、もしかしてデメリットもあるんじゃ…
と不安になっていませんか?
結論から言うと、完璧な教育法なんて存在しません。
モンテッソーリ教育は誤解されやすく、人によってはデメリットに感じてしまう点もあると思います。
でも私個人としてはデメリットを理解した上で、モンテッソーリ教育は素晴らしい教育法だなと思っていますので、育児に取り入れることにしています。
批判・問題点・欠点など、反対的な意見もご紹介しますので、総合的に判断して、モンテッソーリ教育を取り入れるべきか検討してみてくださいね。
もくじ
モンテッソーリ教育にデメリットはあるの?
モンテッソーリ教育は、現在の日本では幼児教育法として知られていますが、
実は海外では0歳から24歳までを対象とした教育法として捉えられています。
日本の教育システムでは、小学校以降は共通の教育プログラムにそって学習しなければならなくなっているので、
モンテッソーリ教育を取り入れた小学校というものがほとんどないのです。
私もモンテッソーリ教育を取り入れたい!とママ友に話した際、
「小学校以降はどうするか考えている?」と質問されたことがありましたが、
せっかく受けたモンテッソーリ教育を小学校入学時に途切れさせてしまうことが、
ひとつのネックになっているという方も多いと思います。
日本の従来の教育法とモンテッソーリ教育の違い
幼児期にモンテッソーリ教育を受けると、小学校で適応できないのではないかと心配する声も多いですが、
そもそも日本の従来の教育法とモンテッソーリの教育法が全く異なるという点が原因です。
日本の学校では、先生が「この時間はこれをやりますよ~!」とクラスの生徒を束ねて、一斉に同じことを行っていきますが、
モンテッソーリ教育では子供に「自由選択」させることを大事だと考えられていますので、
皆が一斉に同じ活動をするということはありません。
同じ空間にいても、個々が好きなお仕事を選択し、黙々と集中してお仕事しているので、
この点が一番大きな違いになるのではと思います。
時間割の区切りが無い?
また、モンテッソーリ教育では子供が集中現象を起こしている時は、大人はできるだけ邪魔してはいけないと考えられています。
子供自身が満足してお仕事をやり遂げた時に、自立心を養うことができるので、
大人が集中しているところを妨げてしまうと、集中力のない子になってしまったり、弊害が出るからです。
モンテッソーリ園でも、食事の時間や絵本の時間など、一応区切りはありますが、
子供の集中を妨げないという観点から、スケジュール管理の大部分は子供にゆだねられることになります。
小学校など、日本の教育システムでは、こういったことはあり得ませんよね。
きっちりと時間割で管理されていて、決められたスケジューリングに従えない子供は指導される立場になってしまいます。
こういった教育法の違いから、小学校入学時にガラッと環境が変わってしまうと、
子供が集団生活に適応できなくなってしまうのではないか…
と心配する声が多いです。
モンテッソーリ教育に対する不安は?デメリットと誤解されやすい?
モンテッソーリ教育に対する不安視
そのほか、モンテッソーリ教育に関する大人の不安として挙げられるのは、
- 個を大事にするので協調性のない子になる
- コミュニケーション力が身に付かない
- 自主性が強く、わがままになる
- 静かにお仕事をするので運動量が減り、体力のない子になってしまうのではないか
- 活発な男の子には不向き?
このような問題点が取り上げられています。
確かにモンテッソーリ教育は、
- 静かなお教室で、一人黙々と作業をしている
- 共同生活よりも、個を育てることを重要視される
というイメージがありますので、このように心配されるというのも理解できます。
しかし、モンテッソーリ教育は「全人格的成長」を目指していて、
「本来あるべき子供の姿」(=正常化)までのステップとして、以下のような流れがあります。
正常化までのステップ
- 自由選択させる(自発性・自主自立性を育む)
- 集中現象が起きる
- 達成感を感じる
- 自信と忍耐力がつく
- 繰り返す
- 手や指が器用になる
- 観察力・注意力がつく
- 深い知識・高い技能が身に付く
- お仕事を好むようになる
- 情緒が安定する
- 親切心・愛情・相互協力の心が生まれる
- 秩序・従順さが表れる
※詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。
お仕事にもくもくと取り組むことで、情緒が安定し、
他人に対する親切心や愛情・相互協力の意識も芽生えてきます。
自己が安定することで、他人を思いやる気持ちも育っていきますので、
「わがままになる・協調性がなくなる」という意見もありますが、
将来的にはプラスに働くこと可能性の方が高いのではないかと思います。
実際にモンテッソーリ園では縦割りなので、年上の子が年下の子の面倒をみるというのが一般的です。
困っている人や、弱者、生き物などにも優しくできる子が育つという側面もあります。
またモンテッソーリ教育はいつもお教室でお仕事しているのではなく、
身体を動かすことも大切とされています。
実際にモンテッソーリ教育を受けた子供と、そうではない子供を比較しても、
小学校入園後の体育面で問題はないという調査結果もあります。
モンテッソーリ教育は天才児教育や、お受験対策ではない
モンテッソーリ教育は著名な方たちが育った教育法としてクローズアップされることが多いためか、
「天才児を育てる教育法」や、お受験のための教育法と誤解されやすいです。
今息子が通っているお教室には、別でお受験準備コースもあり、
確かにモンテッソーリ教育を取り入れることで、小学校受験にもプラスに働くという点はあるかと思います。
だからと言って、
モンテッソーリ教育 = お受験対策
とは言い切れないと思います。
名門の小学校でも評価されやすい、
というのがポイントです。
モンテッソーリ教育の欠点・問題点など悪い評判は?
ここまでモンテッソーリ教育で考えられるデメリットなどをご紹介してきましたが、
実際にモンテッソーリ教育の悪い評判についても見ていきたいと思います。
◆悪い点
・対人関係が育みにくい
・創造性を育むのが難しいモンテッソーリの弱いところは、ひろり一人の発想力や創造性を育む点と、人間関係だと感じます。
大きな声で叫んで走り回ることや、みんなと力を合わせて協力してやり遂げる経験は少ないと思います。人間関係や表現に関しては少し弱いです。
ーYahoo!知恵袋より
そのほかに、おうちで取り入れるには大人の努力がたくさん必要という意見も…
モンテッソーリ教育を取り入れてる幼稚園にて3歳児に手回しでコーヒー豆を挽かせているのを以前見たことがあり、面白い!と真似をし始めたのがきっかけ。
家でする唯一のデメリットは、豆の粉がテーブルにとどまらず床にまで散乱することくらいかな…
ミルの性能にもよるのかも。— aoringo (@aorin_go) May 19, 2020
藤井聡太君の親は、子どもがのめり込んだら好きなようにさせていた、という。食事だよ、寝る時間だよ、と言っても聞く子ではなかったのだろう。モンテッソーリ教育の指導もあり、生活リズムを作れない欠点をあまり意識せず、長所を潰さないように心がけたのだろう。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 15, 2019
確かに、おうちでモンテッソーリ教育を取り入れるには、何より大人が環境を整備しなければならないので、
ここが一番大変になってくるかと思います。
お仕事環境と整えるのはもちろん、親がモンテッソーリ教育自体を理解していなければいけないですし、
親によってモンテッソーリ教育を活かすことも、殺すこともできるという感じです…
モンテッソーリ教育を受けさせられる施設が限られている
ですが本音を言うと、モンテッソーリ教育について知った当初は、モンテッソーリ園に通わせたかったです。
しかし、モンテッソーリ教育を受けられる幼稚園・保育園などは日本にはまだ少なく、
通わせたくても通わせられないという家庭が多いです。
モンテッソーリ園に通わせるために引っ越したり…というご家庭もあるようですが、経済的にも親の仕事的にも現実的でない家庭がほとんどですよね。
うちもたくさん悩んだ結果、週末だけモンテッソーリこどものいえという幼児教室に通わせることで落ち着きました。
平日は、もう一つ重要視したいと思っていた英語教育が受けさせられる幼稚園に通い、
週末だけ1日、モンテッソーリ園に通わせることで、私自身もおうちモンテを取り入れる上でのヒントが得られればという考えでした。
平日は英語に触れつつ、身体をいっぱい動かしながら共同生活を身につけ、
週末はモンテッソーリのエッセンスを加えることで、落ち着かなければいけない時に落ち着ける子になって欲しいなと思っています。
モンテッソーリ教育にデメリットまとめ
モンテッソーリ教育のメリットもデメリットも総合的に理解した上で、わが子の教育方針を考えていきたいですよね。
- どんな教育法でも、すべての子供に完璧な教育法はない
- モンテッソーリ教育のデメリットを気にするのであれば、おうちで取り入れるのが一番!
- モンテッソーリ教育はデメリットよりもメリットの方が大きい
園やお教室で過ごす時間は長いですが、同様に家庭で過ごす時間も長いです。
どんな園に通わせるかによって、家庭での子供との過ごし方を考えていくのがおススメです♪