いつも同じ遊び方をしているけど、大丈夫かしら…
興味が偏ってしまわない??
子供がいつも同じことを繰り返していると不安に思うことはありませんか?
扉を開け閉めしたり、危ないことをしていると、大人としてはやめて欲しいので注意しますよね。
また子供がいつも同じ遊び方ばかりしていると、興味が偏ってしまうのではないか、発達が遅れてしまうのではないか…と不安になってしまいことも。
でも、子供が同じことを繰り返すにはきちんとした理由あり、成長にとっては必要なことなんです。
モンテッソーリ教育の「運動の敏感期」の観点から解説します。
「運動の敏感期」を知ると、今までの不安が吹き飛び、わが子の行動を安心して見守ることができるようになりますよ。
子供が同じことを繰り返す理由はなぜ⁈
子供の行動って、時に大人にとっては理解しがたいですよね。
やめて欲しい行動
- ティッシュを引き出し続ける
- 扉を開け閉めし続ける
- 本棚から本を投げ捨てる
- 玩具をひたすら出し続ける
- 高いところに登り続ける
同じ遊び方をしている
- いつも同じおもちゃで遊んでいる
- ひたすらフィギュアを並べ続けている
- 一つのことにしか興味がない
- 遊び方が発展しない
このような子供の行動を見ていると、親としては「大丈夫?」と不安になってしまうこともありますが、
実はモンテッソーリ教育では、同じことを繰り返すことで、その行為を学んで習得していると考えられています。
これを「運動の敏感期」と言います。
すべての子供が通る道なので、実は何にも心配いらないんですよ。
モンテッソーリ教育「運動の敏感期」とは?
モンテッソーリ教育では、子供はある特定の能力や動きを身につけるために、感受性が強くなる時期があると教えられています。
このことを「敏感期」と言いますが、敏感期は6つの分野に分かれています。
- 言語の敏感期
- 秩序の敏感期
- 感覚の敏感期
- 運動の敏感期
- 数の敏感期
- 文化の敏感期
今回の「同じことを何度も繰り返す」という行為は、子供が「運動の敏感期」にいることを意味しています。
運動というと、体操やサッカーのように全身を大きく動かして行うものと思いがちですが、
ここでいう運動とは、歩く・座る・運ぶ・注ぐなどの動作のことを言います。
生まれたばかりの赤ちゃんはもちろん、幼児でも、大人が当たり前に行っているこれらの行動を自分の意思で行うのは難しいのです。
運動の敏感期が現れる時期
0~3歳頃は、歩く・座る・持つ・運ぶ・握るなどと言った、大きな動きに対して敏感になります。
3~6歳頃は、3歳までに習得してきた動きの応用として、より洗練・調整された運動に対して敏感になります。
具体的には、注ぐ・巻く・掃く・貼る・折る・縫うなどです。
なので、子供が扉や引き出しを何度も開け閉めしたりするのも、新しく知った運動(行動)に面白みを感じ、
何度も何度も練習し、自分のものにしたいと努力しているということなんです。
大人にとっては迷惑なティッシュの引き出しも、世界中ほとんどの家庭で起こっていることですよね(笑)
運動の敏感期であるということを知らないと、
何度言えばわかるの!!
と怒って取り上げてしまい、
と、子供は必死で抵抗し、時に手の付けられない状況になってしまいます。
できる限り子供の練習を妨げず、見守ってあげられると良いですね。
ただ、こどもの習得しようとする動きには、中には迷惑になるものや、危ないこともあるかも知れません。
その際には、できる限り同じ動きができるようなものを用意して、
というように、子供の集中を切らさないようにうまく誘導してあげられると良いですね。
子供がいつも同じ遊びをしていても心配は不要!
息子は1歳半頃から動物に目覚め、3歳になった今でもずーっと動物が大好きです。
家にはアニアのような動物のフィギュアがたくさんあり、いつも同じ動物同士を集めたり、ソファの縁に色んな動物を並べては移動させ…
時には色んな箱や容器に詰め替えては移動させ、親にプレゼントし…
という同じような遊びを繰り返しています。
「どこに遊びにいきたい?」と聞けば、いつも必ず
と答えます。
あ、たまに水族館と言います(笑)
と不安になったこともありますが、敏感期なのかな?と思い、そのままにしておくことにしました。
「運動の敏感期」で言うと、動物を並べたり、箱に入れたり移したりという行為を習得しようとしていたと考えられます。
また敏感期には「文化の敏感期」というものもあり、特定の時期に動物・宇宙・世界・日本・植物などに興味が出てくることがあります。
息子の場合は、一貫して動物で遊んでいるように見えても、
- 色や形
- しっぽがあるかないか
- 草食か肉食か
- どちらが強いか
- どこに住んでいるか
というように「文化の敏感期」の中で、徐々に興味や知識が移り変わっていきました。
今では世界の地図を見ながら、どの動物がどこに住んでいるかまで理解するようになりました。
子供が同じことを繰り返す理由まとめ
子供が同じことを繰り返すと不安になってしまうこともありますが、
繰り返すことで動きや知識を習得し、成長しているということなんですね!
- 子供は繰り返すことで成長する
- 何かを夢中に繰り返している時は敏感期
- 敏感期は0~6歳ころに強く現れる
- 安心して見守ってあげよう
- やめて欲しい時は代わりになることを提示してあげる
「敏感期」を知っているのと、知らないのとでは、わが子への見方が180度変わってくると思いませんか?
「あ~またやってるわ~♪」くらいの気持ちで
子供の成長を温かく見守ってあげることができるといいですね!