子供が乱暴な行動をしたり、乱暴な発言をして困っていませんか?
子育て自体も辛くなってしまいますし、
子供の友好関係や将来性も不安になってしまいますよね…
実は3歳の息子を持つ私も、少し前からこの悩みを抱えています。
モンテッソーリ教育を学んでいく中で、子供が乱暴になる原因は私たち大人にあることが分かり、ショックを受けています。
モンテッソーリ教育で言う「逸脱」状態にあるわが子は、どのように正常化させ、乱暴な行動や発言をやめてくれるようになるのでしょうか。
モンテッソーリ教育関連の著書や記事を何件も読み漁って、逸脱からの正常化までの流れを詳しくまとめてみました。
モンテッソーリ教育をもとに正常化できるように実践中です。
子供が乱暴で困っている!という方に是非読んで頂きたいと思います。
もくじ
子供が乱暴になる原因は実は親にある!
「うちの子、なんでこんなに乱暴になってしまったんだろう…」
育児に悩んでいる時、こんな風に悩んでしまう方も多いと思います。
息子は現在3歳ですが、2歳児のイヤイヤ期ならぬ敏感期のピークを過ぎたころから、
など、困った症状が多く現れるようになりました。
つい先日も、何気ない私の行動により機嫌を損ねてしまって、
ゴミ箱から何から…家中の物をひっくり返して暴れてしまいました。
将来大丈夫かしら…
ひょっとして私のせい…?
薄々感づいてはいたのですが、
息子はモンテッソーリ教育で言うと「逸脱」という状況に陥ってしまっていて、
それを引き起こしていたのは息子のせいではなく、大人の行動が間違っていたということを知りました。
モンテッソーリ教育の「逸脱」とは?
子どもはもともと自分で正しく成長する力があると考えられていますが、
周りの大人の接し方や環境次第では、その成長する力は歪められ、
「逸脱現象」として現れることがあります。
モンテッソーリは2つのタイプの逸脱があると伝えています。
強いタイプの逸脱の現象
- 動きが激しく、怒りっぽい
- 乱暴で狂暴な傾向がある
- 反抗的な態度をとる
- 不従順・破壊的本能
- 独占所有欲
- 利己的で嫉妬深い
- 気まぐれで注意力が続かず、集中できない
- 人の邪魔をする
- 無秩序でいつも騒いでいる
弱いタイプの逸脱の現象
- 消極的な欠点が見られる
- 無感動・無気力
- 表情が乏しい
- 何かが欲しければ泣いて訴える
- 人にやって貰う依存心が強い
- すぐに退屈する
- よく嘘をつき、盗みをする
- 身体的欠陥があるふりをする(仮病)
この記事を読んで下さっている方も、
”強いタイプ” に思い当たる節がある方が多いのではないでしょうか。
いずれの場合も、人格や身体的基礎が形成される幼児期に、
体を形成するエネルギーと精神エネルギーが統一できなかったことが原因だと言われています。
大人が子供の逸脱を引き起こしている5つのパターン
子どもが何かをするときのスピードは、大人の8倍も遅いと言われています。
でも、いつも忙しい現代社会では、大人は子供のスピードに合わせることなんて出来ません。
特に朝の忙しい時間帯に、子どものイヤイヤが強くなることはありませんか?
とにかく早くして~!!!怒
実は、大人から「早くして」と言われることが子供にとって一番ツライことだったようです。
親に急き立てられたり、自分の手足で行動することを妨げられてしまった子どもは逸脱していってしまうんです…
- 大人が急き立てる「速く!」「時間ない」「遅れる!」
- 先取り・命令「次は~して」「~しなさい」
- 禁止・命令「ダメ」「危ない」「触らないで」「もうやめて」
- 代行「まだ早い」「まだ無理」「難しいからやってあげる」
- 放任「好きにしなさい」「もう知らない」
※「マンガでやさしくわかるモンテッソーリ教育」を参考
ごめんね…
とにかくおとなは、ひっきりなしに監視や忠告、自分がってな命令などで、幼な児の成長を乱し、妨げすぎます。このようにして、せっかく芽を出そうとしているすべての良い力を抑えつけてしまうのです。
-「幼児と家庭」マリア・モンテッソーリ著
このようにモンテッソーリ自身が述べていますが、
私が良かれと思って息子にしてしまっていたことが、実は息子の逸脱に繋がっていて、
子どもの健全な将来を奪ってしまっていたばかりか、自分の育児までを辛くしてしまっていたなんて…
最初に知った時は、本当に本当に落ち込みました。
ちょっと感情的に怒り過ぎてしまったり、危ないからといって抑制し過ぎたかなと反省しています…
幼児前期の敏感期を逃してしまった3歳児は正常化できる?
「三つ子の魂百まで」とはよく言いますが、モンテッソーリ教育でも3歳までの幼児前期に人格が形成されると言われています。
そのように聞くと、
もう時すでに遅しなの…?!
一生このまま…?
そんな風に悩んでしまいますよね。
モンテッソーリ自身は、
0歳から3歳までの幼児前期の間に生じた欠陥について、
3歳から6歳までの幼児後期に直すことができる
と述べています。
しかし3歳までの時期は無意識的吸収をしているのですが、3歳以降は自分の意思も出てくるので、正常化させるには大人の根気が必要になってきます。
ちなみに幼児後期を逃した小学校の子でも、大人の対応が変わることで、子どもも変わったという事例があるようです。
乱暴になってしまった逸脱状態の子供を正常化させるには?
子どもを肯定的に捉え、否定しない
年齢が上がると「〇歳なのに、なんで一人でできないの?」と子どもを否定的にしか見れなくなってしまいがちですが、
親から認められない子供は、自己肯定感をどんどん失っていってしまいます。
いつも「ダメ」「できない」と言われていると、どんどん自分に自信がなくなってしまい、
しまいには自発性も失われていってしまいます。
まずは、その子供をまるごど受け入れてあげて、「自分は認められている」という実感を与えてあげることからスタートすると良いようです。
子供の良いところを30個書き出してみると、
子供を肯定的に見れるようになるようです!
逸脱から正常化へのステップ(子供の活動サイクル)
逸脱状態にある子供を正常化させるには、まずは大人にやらされるのではなく、
子どもが自分の意思で選んだことをやり遂げるということが第一段階になります。
ママの言いなりにはならないよ!
常に2択・3択で選ばせてあげられると良いですね!
- 自由選択させる(自発性・自主自立性を育む)
- 集中現象が起きる
- 達成感を感じる
- 自信と忍耐力がつく
- 繰り返す
- 手や指が器用になる
- 観察力・注意力がつく
- 深い知識・高い技能が身に付く
- お仕事を好むようになる
- 情緒が安定する
- 親切心・愛情・相互協力の心が生まれる
- 秩序・従順さが表れる
このように書き出すと道のりは長く感じますが、正常化を生む集中現象は突然現れることがあります。
集中現象とは?
自分で選んだことが、その子の敏感期にマッチしていた時に起こります。
何度も繰り返していくうちに、何ものにも惑わされない深い精神状態に入っていくことがあります。
子どもに集中現象が起きている時は、大人は集中を妨げてはいけません。
つい子供が集中していると、「何やっているの~?」「頑張っているね~」と声をかけたくなってしまいますが、
大人のその何気ない邪魔や中断が、子どもを落ち着きのない、集中力がない子にしてしまいます…
大人に介入されず、集中して何かを成し遂げられた子供は、いつか必ず満足して自分からスッと終了する時が来ます。
その時の表情はとても満足気で、正常化が起きると言われています。
子どもが乱暴になる原因と正常化の方法まとめ
親としては、知ってしまうと大変辛い「子どもの逸脱現象」の原因ですが、
逆に今知れたことでできることが沢山あるということが分かりました。
- 子どもが乱暴になる原因は大人や環境にある
- 逸脱が強かった子ほど劇的に変化できる
- 子どもをまるごと受け入れてあげることが大事
モンテッソーリは、逸脱してしまった(乱暴になってしまった)子供の中にも、
本来の子供の姿である別の人格が眠っていると教えてくれています。
今まで以上に子供を受け入れ、全力で愛してあげたいですね♪
私ももっと息子と仲良しになれるように頑張ります!